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牛乳 (低温殺菌牛乳)

 牛乳に旬があるとすればいつだろう。寒い時期に備えて牛が脂肪を蓄え乳脂肪分もあがる冬だという人もいる。新しい牧草が出るから、春だという人もいる。

 だが、昨今は長距離輸送や保存に耐えるような技術が確立され、餌も通年で同じ物が安定して供給されるようになり、いつ飲んでも牛乳の味はだいたい同じでそれなりにおいしい。
 しかし、気温があがる夏は本来冷涼な気候を好む牛はバテて搾乳量も減る。また、輸送や保管にもより気を使う。暑い夏は牛乳には厳しい季節だ。だからそれ以外の季節は、いつでも牛乳の旬だと言ってしまおう。

 北海道といえば牛乳だ。スーパーなどで売られている牛乳の多くは超高温殺菌牛乳だ。牛乳中の微生物がほとんど死んでいるので、劣化しにくく日持ちがいい。
 だが、生乳に近い牛乳本来の甘さやまろやかな味わいなら、なんといっても低温殺菌牛乳だ。口の中にしばらく含んでいたくなるような、優しさのある味だ。のど越しもまろやかで柔らかい。
 約65度の温度で30分ほどかけてゆっくり殺菌する。超高温殺菌牛乳が約130度で2秒ほどの殺菌であることを考えれば、かなり時間のかかる方法だ。牛乳の成分の変性が少なく、より生乳に近いといわれるゆえんだ。

 札幌にある牛乳工場、サツラク農業協同組合の企画開発課長、堀博人さんに、おいしい低温殺菌牛乳を飲むための方法を聞いた。
 「低温殺菌牛乳は生ものです」と堀さんは言う。微生物が完全に死んでいない分、保管に気を使うし、高温にも弱い。日持ちもしないから製造日からなるべく早く飲まなくては本来の味は楽しめない。産地から遠い場所では、ほとんど不可能なことだ。だからこそ、北海道で味わうべき牛乳ともいえる。
 デリケートな牛乳だから、流通の段階でも徹底した低温管理が必要で、コストも高くなる。また、牛乳一般に言えることだが、冷蔵庫の中ではにおいの強いもののそばに置かないといった注意も必要だという。

 牛乳には、人にとって必要とされるほとんどの栄養素が含まれている。大半が水分であるにもかかわらず、たんぱく質、脂質、糖質のほか、カロテンやビタミンB群などのビタミン類や、中でもカルシウムはコップ1杯の牛乳で、1日の所要量の約3分の1を摂取できる。

画像:牛乳
北海道でこそ楽しみたい低温殺菌牛乳

画像:牛
おいしい牛乳の元

関連リンク
サツラク農業協同組合


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