■ 村野明子さん コンサドーレ札幌の独身寮「しまふく寮」の寮母 |
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※村野さんは、2008年に「しまふく寮」の寮母を退任しました。 寮母さんというとイメージするのは、白い割烹着、ふっくらした手、おだんごヘアのおばあちゃんというと叱られるだろうか。しかしサッカーチームコンサドーレ札幌の独身寮「しまふく寮」の寮母である村野明子さんは、スタイルが良く華やかな笑顔の素敵な女性で驚いた。毎日20人分の食事を作っている。 そんな村野さんが8月に本を出版。寮の日常や献立を紹介していた自身のブログをまとめたものである。料理などしたことのない選手が初めてオムライス作りに挑戦する姿や、釣り好きの選手が大きな鮭を4匹も釣って帰り、大騒ぎで深夜にイクラを作るなど、食べることにまつわるエピソードが多い。一方で厳しいプロの世界で味わう悔しさ、不安、行き場のない思いを抱える選手に、胸を痛めつつも踏み込まず見守るシーンも。選手の様子を見て体調を気遣い、おなかに優しい夜食を用意する。「食べる事が一番のコミュニケーション」なのだと言う。母の日には、寮のみんなが厨房で使う新しいスリッパを贈った。村野さんに良く似合う、踵のないお洒落なスニーカータイプのスリッパで、厨房を軽やかに動き回る。 村野さんの料理は、サポーターの間でも評判である。競技場で販売される村野さんのお弁当は長い列ができるのだ。丼、バケット、さつまあげなど、用意した分は毎回ほぼ完売。売店では練習の終わった選手が自主的に手伝い始め、今ではとてもいいファンとの交流の場になっている。頑張ってねと声をかけられ、試合終了後に列が出来たことも。「ファンの方が心配して、赤字解消のために応援してくださっているんだと思います。嬉しいですね」。 寮は住み込みの勤務である。小学6年生の息子と3年生の娘、寮監の夫も選手達と一緒に食卓を囲む。今年は食べ盛りの高校生も受け入れた。年齢も性格もばらばらな大家族である。当初は住み込みの勤務が不安で夫に単身赴任をしてもらおうか悩んだ。休みらしい休みもない。しかし「しまふく寮」ができたことで、会話が多く笑顔でいっぱいの和やかな時間を手に入れた。「あったかいお風呂に入って、あったかいごはんを食べて。これこそ最高の贅沢ですよね」と村野さんは微笑んだ。 (2007年9月7日・福津京子) |
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